皆様、こんにちは。
鳥インフルエンザが各地で広まっていますね。
ですがお肉の中では鶏肉が一番好きな折本です。
さて、職業柄たくさんの方とお会いする機会があります。
また、最近は本業の不動産にはまったく関係ない分野の方ともお会いする機会も増えました。
「袖振り合うも多生の縁」と諺にもあるように、お会いする方とは何かしらのご縁があり、見えないエネルギーみたいなものによって会わされているのではないかと思っています。
ですから、出会いにはご縁を頂いたと感じとても感謝しています。
先日ある方から「今競売になっている○○の物件がぜひとも欲しい」と連絡がありました。自宅として探していらっしゃったそうで、こうしてご依頼の話を聞くまで知りませんでした。
ネットで調べ物件を見に行き(外からですが)気に入ったそう。
競売もメジャーになったなあと少し驚きましたが。
ふとしたきっかけで私を思い出していただいたようで、これもご縁なのだなととてもありがたく感じました。
こういった依頼があると、まず物件を丁寧に調査します。
そして次の作業は居住者と面談し、競売落札後の退去交渉の判断をします。
私は早速行動を開始しました。
ですが…電話をしてみても、
お出にならない。
それならばと訪問してみました。
昼間はもちろん朝も夜も参りましたが、ご不在。
休日なら?と休みの日にも。でもご不在。
おそらく中にいらっしゃるのに出てくださらないのです。
色々な不動産業者が訪問しているのでしょう。
ガードが固くなっているのですね。
仕方なく、
「電話を下さい」
と内容を丁寧に書いたメモをポストに入れておきました。
半ばあきらめかけていた頃、電話が掛かってきたのですね〜
電話の主は、所有者のお母様でした。
所有者である息子が精神疾患になり職を失ってしまったそうです。
そして嫁孫は見放し出て行ってしまったと途方にくれた状態でした。
息子が通院のため留守の間にこっそり電話してくれたようです。
私は、住まいが競売になっていることを話し、今後の流れ、こちらが誠意をもって対応する用意があることをゆっくり話しました。
そして、息子さんとも話がしたいことも。
それならば、息子が帰ったら連絡させようということになりました。
しかし、いくら待っても一向に連絡はありません。
そしてまた、ご不在続き。
「電話をください」
のメモを入れると電話があるのですが、どうやら息子さんとうまく話が出来ないようです。
その後依頼主様は、その他の事情も重なりこの物件への入札は断念しました。そして物件は、他業者により競売落札されました。
他業者の落札となるともう弊社は手をだせません。
業者が商売として落札した場合の立退き交渉は、いかに短期間で立ち退き料を少なく出来るかという切り口から入ります。相手の都合はまったくお構いなしに攻め立てる輩もあります。
この寒空の下、老母と息子は追い出されてしまうのでしょうか?
色々なことが頭をよぎります。
どんなきっかけであっても、お会いした方とはご縁があるのだと思っているので、みながニコニコ出来る様に知恵を絞り、全力投球することが私の務めだと思っています。
商売に気持ちが入りすぎるのもよくないのですが、
今回の交渉は、誰のためにもならなかった不完全燃焼感で非常に心残りでした。
どうか落札したのが良心的な業者で、交渉がうまくいけばいいなあ、と思いながら数週間経った時、
また電話があったのですね。
ああ、思い出してくださったんだとなんだか嬉しくなって、こう言われたらこんな手もある、あんな手もあるという、立ち退きされる側の心得をゆっくりとじっくりお話し、出来る限りのアドバイスをしました。
電話の後、おせっかいな私はどうしても気になりお訪ねしてみましたが、またお会いできませんでした。
今回は、私の失敗談をお話しました。
不動産の仕事をしていると、人生の裏側を垣間見ることがあります。
そんな場面で、私の出来る限り、精一杯の知恵と努力で頑張っていきたいと、心を新たにする出来事でした。
このブログは、広島市内で女性スタッフだけで応対する女性による不動産屋を展開する ゆめみらい株式会社 住まい街づくり事業部 が作成しています。
賃貸物件から売買物件まで幅広く取り扱っています。お問い合わせは電話082-292-2351までお気軽に。