桜の花が咲きました。
私たちの住む街「広島」には何本も川がありますが、その川沿いには大きな桜の木が沢山あります。いつもは何気ない風景の中の樹木に過ぎませんが、この季節になると、ああこの木々たちは桜だったのだとあらためて知らされます。
桜たちが一年で一番美しい自分の姿を川面に見せるかのように、薄ピンクの花でまとった衣装の枝を差し出しながら誇らしげに立つその姿は、水の美しさと見事にとけ合っていて、私の大好きな風景です。
この季節、気候も良くなりお出かけがとても楽しいですね。
さて先日、所要があって私の母校である「基町高校」を訪ねました。
ちょうど私の担任だった先生が現在の校長の職についていらっしゃいます。
私が通っていた頃の校舎は建て替えられ、下の写真のような美しい校舎に変わっています。
聞くところによると、冷暖房完備だとか。
美術専門のコースも出来、人気の高い学校となっているようです。
すっかり当時の面影もなくなり、美しくなった校舎に見とれながらも、その反面、まるで私の母校ではない別の学校に来たようで、少し寂しさも感じてしまいました。
そういえば、学校の周りにあった家もビルに建て替わったり、いつの間にか駐車場が出来ていたり・・・ 不動産業という職業柄、建て替えなどには日常的に出会うはずなのに、不覚にもはるか昔の自分の記憶との違いに戸惑いを覚えてしまっていました。
人間というものは、本当に贅沢なものだと思いますが、
「あっ! この木は昔からあったよね。
確かこの木を囲んでクラス写真を撮ったはず!」
「この建物は壊されなかったんだ〜」
などと、
不思議なもので、通っていた頃の面影を自然に探してしまっています。
記憶をたどるとき、その記憶と同じ風景を見つけると安心するのでしょうか? ヒトの記憶にはそのときの風景が一緒に刷り込まれてしまう・・・不動産の仕事というものは、お客様の思い出のお手伝いをしている仕事だと常々考え、社内でもよく話しているのですが、まさにそれを自分で体験してしまいました。
新しい校舎に戸惑いながら中に入り、重厚な校長室のドアを開けたとき、変わらない昔の面影が、そこにあることに気が付きました。
それは、私の担任の先生。
お変わりない顔、お変わりのない声、そしてその特徴のあるしゃべり方。
懐かしいお姿を拝見し、私の心は一瞬にして高校時代にタイムスリップしてしまいました。
私が教わっていたときの先生の年齢よりも今の私の年齢のほうがはるかに上になっているというのに・・・
『ああ、先生だ。先生がちっとも変わっていらっしゃらない、嬉しい。』
鼻の奥にツンとくるものを感じながらもご挨拶。
近況報告をしたり、当時は聞けなかった趣味の話などに花が咲きました。
母校を卒業して二十数年、学校の校舎は建て替わりました。
私も会社を経営する身となりました。
広島の街もすっかり変わり、沢山ビルが立ち並ぶようになりました。
しかし、母校を訪ねると懐かしの恩師に変わらず会えるということは、とてもありがたいことです。変わってゆくものと変わらないもの、それらがうまく融合できていったら最高ですね。
このブログは、広島市内で女性スタッフだけで応対する女性による不動産屋を展開する ゆめみらい株式会社 住まい街づくり事業部 が作成しています。
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