みなさま、こんにちは。
「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」と聞きますが、もう二月になりました。
今年は「大黒様のお使い」のねずみ年。大黒様は七福神さまの中でも、商売繁盛と子孫繁栄の御利益をご担当とか。のんびりと過ごしていると、あっという間に二月も逃げてしまいます。動けば動くほど結果は出るものですからね。
寒さに負けず、頑張っていきましょう。
さて、ねずみ年のそのネズミは、大黒様のお使いといわれますが、約50年前に行われた、アメリカの心理学者・カルホーン博士がハツカネズミでおこなったという実験があることを知りました。
これは、一定の大きさの飼育おりに、餌と水、巣作りに必要な材料を好きなだけ与えてやるのだそうです。当然、どんどん繁殖していくわけですが、密度が高まるにつれ、何がおこったと思いますか?
「個体数が増えると、異常な行動が目立ってきた。授乳中の母ネズミが子ネズミを拒絶したり、捨てたりするようになった。子ネズミは痩せ衰えて死んでしまう。食事は普通に与えられているのに、子ネズミの死体はよってたかってガツガツ貪られる。一匹のメスに兆した興奮や衝動は非情にも、他のメスから集団内のオスへと広がっていく。異常出産が増加し、多くのメスが出産時や、直後の併発症で死ぬ。さらに混み合ってくると、自分や子供たちのために上手に巣をつくる習性や能力が失われる。風変わりな巣は素人の作品としか思えず、もはや役に立つはずもない。」
カール・セーガン・アン・ドルーヤン著「はるかなる記憶」より
密度が高まるにつれ、けんかが絶えなくなり、そのうち争う元気もなくしていく。雌は巣作りや育児を放棄して、やがて全滅に向かうそう。
実に衝撃的でした・・・
ネズミとヒトは違うのを承知の上で、ヒトを詰め込めばどういうことになるか予想してみると、まさに日本が直面している様子そのもの。混雑した電車の中で多発しているトラブルや親族殺人、猟奇じみた事件・・・ネズミの異常行動とどこかでつながっている気がするのです。
戦後から高度成長期を経て、日本の人口も順調に増加してきましたが、今は少子化により人口減少社会へと入りました。一方、過密化を推し進める政策により都市部への集中が進んでいます。
広島の不動産事情もしかり。少し離れた団地から、便利のいい広島市内へと住まいを移すお客様が増えました。そして、不動産投資家の目も市内中心部をより追う傾向が強まりました。
日本人存亡の危機がすぐそこまで来ているのかもしれません。人類滅亡後の支配者はネズミという説もあるそうです。大げさですが。 しかし、「ネズミとヒトは違う」のです。本能だけでなく知恵でもって乗り切りたいですね〜 土地や建物や住まいを扱う「ゆめみらい」はその最前列。単なる商いだけに走らず大きな視野をもって進めていかなくっちゃ。
ねずみの年がねずみの都市にならないように。