不動産市場は、このところ少々活気が出てきました。
投資を考えるヒトが行列となって物件探しをしているような感があります。
日本人は農耕民族ゆえに土地に対する執着心がDNAに刷り込まれていて、持ち家にこだわるのだというのは私の持論ですが、この不況の中であっても住まいの購入を考えるヒトも減ってはいません。
ですが、ほったらかしていた土地が知らない間に数倍になったという時代は終わりました。
一部の物件だけがあがり、株のように上下する時代に入ったと思っています。
ではこれから、資産として価値を持つ物件選び、良好な住まい選びについて、ますます進む高齢化から分析していきたいと思います。
影響が大きいのは、同じ年代が一斉に入居し、住宅に特化した土地利用が特徴の、比較的長距離の通勤を前提としていた団地です。
入居当時中心だった25歳〜34歳の人たちも、今や60代以上。
一斉に高齢化が始まってしまっています。
高齢化が進んだ街は、いろいろな問題を抱えてしまいます。
たとえば、住戸・共同施設が一斉に更新時期を迎えますが、更新が遅れると住戸・共同施設ともに老朽化し使えなくなることも。
都心回帰の流れの中で長距離通勤は嫌がられますから若年世代の流入は減少し、地域のコミュニティが崩壊し、加えて高齢者の激増により介護の負担が増えます。
また現在のライフスタイルにあわない公益施設が増加します。
団地内の道路は階段や急勾配で高齢者には大きな負担。
外出もままならないこともあるでしょう。
都心への住み替えなどにより、大量の空家が発生します。
管理されない大量の住居はスラム化し、犯罪も増えているといいます。
進行する高齢化は、街までも高齢化、単一化し、大きく変えてしまうのです。
そのような団地を簡単に見分けるには、並ぶ家々を見てみるとすぐにわかります。
二階の雨戸が閉めっぱなしの家が目立つ街は、子どもが巣立って老人だけの世帯が多いということです。ご注意を。
では、どのような不動産を選べばいいのでしょうか?
街の様子を見て見ましょう。
いろいろな人が住み、様々な住居形態が混在、多様性のある街でしょうか?
マンション、一戸建て、分譲、賃貸が混在し、様々な年代、家族構成の人が住むことによって活気があり多様性のある街となり、高齢化が食い止められます。
商業施設も大事なポイントです。
大型商業施設がひとつあれば事足りると思ってはいけません。
郊外では地域の商業を支えてきた大型店が倒産撤退し、その結果、地域から急速に活気が失われていった例がいくつもあります。
そもそも、商店街もあって、競争のある街のほうが、物価も安く、住みやすいはずです。
都心寄りの、何でも揃う、活気のある街が好まれます。
住宅と商業施設、娯楽施設などが一体になった都心の街に人気が集まっています。
利便性の高い駅近は最適です。
建物は古びても、立地は古びないのです。
各種設備が揃い、多様性、活気が損なわれにくいのはもちろん、高齢になっても動きやすい。
住宅を購入した20代、30代ならいざ知らず、中年以降に駅から15分は辛いもの。
実際、都心部のタワーなどに移り住む高齢者の多くは、不便な郊外の一戸建てを手放しての住み替えなのです。
また、できるだけ平坦な土地がお勧め。
毎日歩いていれば慣れると思うでしょうが、高齢化による足腰の衰えは慣れだけでは克服できません。高齢化は、まだ誰も経験したことはありません。
これだ!という正解は、偉い学者さんだって、誰もわからないのです。
未来のことなんですもの。
だから注意の上にも注意して、購入する物件を選んでいただきたいですね。
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