我が家の誕生会では誕生日を迎えた人がスピーチするコーナーがあります。(妙な誕生日会を開く家族ですね)
先日の私の誕生日。
私が生まれた頃は、テレビや家庭電話がやっと普及し始めたところで、電子レンジもクーラーもなかった。
それが今や、皆が携帯電話を持つ時代になった。
熟成された感じがするかもしれないけれど、これで終わりではない。
数年後、自動車メーカーの主流は、アップル社やグーグル社かもしれないぐらい、時代はめまぐるしく進化し、変化している。
乗り遅れることなく、そんな時代の一コマを作るような人になって欲しい、という話を子供たちにしました。
さて、私の本業である不動産業界も、時代による変化を感じています。
売買の仕事に長く携わっていると、お客様から「一生に一度の買い物だから… 」という言葉を聞くことがよくあります。
この言葉の後には「 …妥協したくない」「 …失敗したくない」などと続きます。
う〜ん。全く妥協しない人生なんてあるのでしょうかね?
人生の中で初めて経験したことで、全く失敗がないなんて、稀なんじゃないでしょうか?
これだけ経済が熟成した日本という国で、また20台後半〜40歳代前半くらいの年齢の方が、「初めて購入する住宅が一生に一度」という発想は、既に時代遅れになっているように感じています。
我々は、自分の価値観や経済力に合わせ、多くの中から選択できる状況にあります。
『住宅』も、それら多くのものと同じように、その時々に合わせたものを選択する時代になりつつあります。これからはこういった傾向が一層進むでしょう。
経済成長にあわせ不動産価格も値上がりしていった高度経済成長時代とは異なり、価格は緩やかに上下します。
憧れのマイホームの実現のため、がむしゃらに働くという時代は終わりを告げ、今や広島の住居の空き家率は13.7%(2008年10月調査)に達しています。
住宅を購入するということは、大きな買い物をする(≒消費)という側面もあり、また資産を築く(≒投資)という側面もありますよね。
資産を築くという側面において考えた場合、
・ 購入当初から流動性の高い資産を選ぶ
・ 資産価値を維持するための手間とお金を掛ける
という点が今後ますます重要になります。
流動性の高い資産、価値の目減りしないようメンテナンスされた資産を保有していれば、その時々の家族構成や年齢や希望に添うものに資産を買い替えることは、比較的容易に行えます。
「一生に一度」という呪縛から解放されれば、購入に必要な妥協点にもたどり着きやすくなりますし、多少の失敗を経験することによって、その後住み替える住宅への満足度も上がっていくはずです。
これが、これからの住宅選びの基準になっていきます。
となると、生まれ育った家は別の人が住み、両親は都会のマンション暮らし。。。ずっと変わらないでいてほしい風景は変わり、そして故郷がなくなる寂しさ。
昔に比べ広島の街並みはずいぶん美しくなりました。
人間というのは、実にわがままにできていますね。
新しいものに期待し発展させつつ、その結果、失う寂しさを覚える。
本心ではいったい何を欲しているのでしょうか?
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