不動産競売。
今では裁判所が新聞に広告を出しますので、聞いたことのある方も多いでしょう。
住宅ローンで購入したマイホームの支払いが滞って、限界を感じた金融機関が担保を売却して貸したお金を取り戻そうとするもの。
競売ですから、一番高値の入札者が落札できるセリのような仕組みです。
競売は、不動産業者にとって市場価格より安く手に入れることができる仕入れ手段の一つとなっていて、弊社も参加しています。
先日、落札した物件の所有者さんに挨拶をしに行きました。
資料によると、住んだまま競売になった様子。
4人いる子どもさんの心が少しでも傷つかないよう、学校に行っていて不在の時間帯を選び話をしに行きます。
「すいません、すいません」と平身低頭に出ていらした奥さま。
「どんな方が落札されたのか、調べようもなくて不安だったんです。
すぐに出ていくよう引っ越し先を探しています」私が女性なので少し安心した様子で、大家族のため移転先が見つからず、移転費用の捻出もできず困り果てているらしいことがわかりました。
「お引越しについては、予算を取っていますからお手伝いができますよ」とこちらも、さらに付け加え。
情が入りすぎてしまうのが私の悪い癖で、もっとビジネスライクにできないかといつも思いますが、いつもの通りついつい話し込み、ローンの残債の話になりました。
競売の落札価格が残債に満たなかったようです。
「そんな時には、○×▼して、やがて%&#になって(ここでは書けません、お許しを)・・・で支払いは▽■◎・・ですから楽になりますよ」と言うと、わっと泣き崩れ、「ありがとう、ありがとう。家も無くなったのに、支払いをどうしようかと・・・」と泣きながら手を取られ、「高齢のおばあちゃんには言えず、夫にはしっかり働いてもらわないといけないし、私が働かなきゃいけないのに、就職先を探しても、全然見つからなくて・・・」きっと奥様一人で抱え込んで、切羽詰まっていたのでしょう。
「すいません、すいません」ひたすら頭を下げられてしまい、こちらが申し訳ないほどでした。
日本人は元々が勤勉で真面目な気質のため、こういったことになった時、自分を責めてしまう傾向があります。
そうじゃないんです。みんな必死なんです。
誰も悪いわけじゃありません。
不動産屋に対して、そんなに頭を下げなくてもいいんです。
世界的に消費が減少し、経済は縮小へと向かっていますから、シャープ、ルネサス・・・一流と言われた企業が次々とリストラを進めていますし、終身雇用も年功序列もとっくの昔になくなったし、給与水準は世界一の日本も、やがて年収300万円時代に突入するのでしょう。
ローンを組んでマイホームを買ったけれど、収入の減少で払えないで、競売。
そんなケースが今後ますます増えていくものと思います。
競売に進む方の大半は、真面目に一生懸命な人なんです。
知識がないまま独り不安と闘い、どうすることもできず、自宅が競売になってしまうのを指をくわえて見ているしかないという人が後を立ちません。
そうなる前に、きちんとした専門家に相談ずべき。
競売にならなくて済む方法もあるし、そのまま住み続ける方法もあります。
自分を責める前に、とにかく動いて、動いて。
「最適な解決方法は何か」ということを一番に考えてくれる業者にめぐり逢いましょう。
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