さて、弊社の預かっている物件の入居者の方が亡くなりました。
今般、社会問題になっている「孤独死」。
なんとも悔しく、苦しんでいる最中にわかれば打つ手はあったはずだし、周囲からの情報も全く無く、発見が遅れたことが悔やまれます。
訪問して、(折本は尋常ならぬ気配が何故かわかってしまいますが)異常を察したらすぐに警察を呼んで、立会いの下開錠します。
刑事さんが事件性の有無を調べたのち、ご遺体はいったん警察へ引き取られ、その後やっと、ご遺族の元へ。
発見が遅れれば遅れるほど、ご遺体は孤独なままだし、賃貸の場合は、原状復帰に大きなお金がかかるケースがほとんど。
弊社では、24時間体制で異常に対応する体制を整えていますが、残念ながらイザという時のその瞬間には間に合わず。
家賃の遅れはもちろん、郵便物のたまり具合や洗濯物の様子で、おかしいな?と感じたら訪問するようにしていますが・・・ 今回の件で、不動産業者としての在り方、大家さんやご遺族の方の気持ち、そして人の死について、大きく考えさせられました。
孤独死は、防ごうとしても防げないものです。
いくら予防しても、誰も死に方は選べません。
たとえご家族がいたとしても、病院で死ぬときに周りに誰もいない場合は、孤独死になってしまう。
俳優の山城新伍さんも老人ホームでひっそりと亡くなりました。
看取られないという意味では、当然一人暮らしのほうが可能性が高くなりますね。
元キャスターの山口美恵さんや飯島愛さんもそうでしたね。
もちろん結婚しなければおひとりさまですが、結婚していても、子どもたちが独立していて、連れ合いに先立たれたら同じ。
ずっと先のことだと思い、考えさえしないことが多いですが、自分にもその危険性があって、関係ないと思わず、5年先10年先はどうなるかはわからないからと準備を整えておく必要があるのかも。
もしもの時、発見者や周りに迷惑がかからないように、手段を講じておくことは必要でしょう。
必要な連絡先を書いて分かりやすい所に置いておく。
エンディングノートなどに、弔い方法を書いておく。
財産やペットの処遇などを決めて書いておく、など死後なるべく迷惑をかけないように準備を。
また、家族や知人に「もし最期だったとしたら」伝えたいことを書いて残すのもいいでしょう。
もう師走。今年一年、生きていることに感謝しつつ、その締めくくりとして、準備を整えるのもいいかもしれませんね。
少子化、未婚率の上昇などによって単身世帯が急増していますから、これからの日本では、ひとりで息を引き取る=孤独死がスタンダードになっていくでしょう。
メディアは孤独死を無縁の証であり、淋しい、悲惨だと騒ぎ立てていますが、どう生きるかどう死ぬかは自己決定権の範疇にあるわけで、看取られずに死ぬことが、決して淋しいことでもない、ましてや不幸なことではないのかもしれません。
私のロータリー仲間のひとりが、周りに家族や友人に気を遣いながら逝くよりも、それまでの人生をゆっくりと振り返りながら、満ち足りた気持ちで旅立ちたいと言っていたっけ。
遺された者たちに後悔や罪悪感を与えず、迷惑を最小限におさえ、ひとりで満足しながら息を引き取る。私はそういう「ステキな孤独死」がいいかな〜
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